エッセー「ALS」第10話 (全35話)

2019/08/12

…ところでこの会話で気付いたと思うけど、哲也は三重県出身のバリバリの関西弁だったのに、大介や私といつも一緒にいるせいで我々の出身地の島根県の言葉「出雲弁」が自然にでるようになっていた。

関西の友だちを入れて麻雀をしていても「どげだ! だあずが!」(通訳? すると、どうだ! アンポンタン! くらいの意味)という風に自然に出てきて、出雲弁ネイティブに近いくらいだった。

哲也が東京で身につけたのは麻雀と出雲弁だけ、と断言してもいいくらいだろう。